01 世界各国の産出国から 天然ガスを採取 LNGの供給は、まず世界各国のガス田において地下から天然ガスを採取するところから始まります。採取されたガスは、不純物(硫黄化合物、二酸化炭素、水分など)を除去するための処理を受け、良質な天然ガスとなります。 02 産出国の大規模 プラントで液化処理 純化された天然ガスは、大規模な液化プラントで-162℃まで冷却されて液化されます。この液化工程により、天然ガスの体積は約1/600に縮小され、輸送や貯蔵が効率的におこなえるようになります。 03 専用のLNG船で輸送 液化された天然ガスは、専用のLNG船に積み込まれ、日本まで輸送されます。LNG船は、特別に設計された断熱性の高いタンクを備えており、液化状態を維持したまま長距離輸送をおこなうことが可能です。 04 LNGの受入 LNG船が指定された桟橋に接岸し、専用の受入設備を通じて、液体状態でタンクに送液されます。この際、温度・圧力が適正かリアルタイムで計測をおこない、システムが安全に稼働していることをチェックしています。 知多エル・エヌ・ジーのポイント LNG船が指定された桟橋に接岸・受入する準備を整えます。受入業務には事故やトラブルを未然に防ぐための安全管理や緊急対応の準備も含まれます。 05 LNGの貯蔵 LNGは約-160℃のまま断熱性の高い特殊な構造の貯蔵タンクで貯蔵・保管されます。LNGを受入後、貯蔵タンクに送液し、ガス化プロセスに備えます。タンク内の温度・圧力・液位などを常に監視し、異常があれば迅速に対応します。 知多エル・エヌ・ジーのポイント 貯蔵タンクの定期的点検やメンテナンスを実施し、設備の安全性と信頼性を確保します。容量8万m³の地上式タンクが6基、16万m³の地下式タンクが1基あります。 06 海水による気化 貯蔵されたLNGは、ポンプにより気化設備に送液し、海水で温め、再び気体の天然ガスに戻されます。気化工程では、適性な温度や圧力となるように安全かつ効率的にガス化することが求められます。気化された天然ガスは、供給先の要求に応じた成分調整や圧力調整が行われます。ガスの組成を分析し、規格に適合させたうえでパイプラインに送ります。 知多エル・エヌ・ジーのポイント 気化設備において、適切な温度で気化されているか、LNGの流量と気化後の天然ガスの流量が適切かどうかの確認を行い安全に気化します。 07 ガスの供給 送ガスは、圧力調整や流量管理を行い、安定的なガス供給を確保します。送ガスを安全かつ安定に行うためにセンサーを活用し、ガス漏れや圧力及び流量変動をリアルタイムで監視し、火力発電所へ供給されます。 知多エル・エヌ・ジーのポイント 送ガス作業ではガス圧力・流量の監視、コンプレッサーの運転管理、パイプラインの漏れ検知、バルブや調圧装置の調整を行います。定期点検と緊急時の対応を徹底し、安全なガス輸送を維持します。 08 火力発電所での発電で 最終利用者へ供給 火力発電所では、知多エル・エヌ・ジーから送ガスした天然ガスを燃料としてガスタービンやボイラーで使用し、電力を生産します。電力は各工場や家庭など最終利用者へと送電されます。日々の生活に欠かせないエネルギーとして、安定供給を実現しています。 LNG基地の系統構成